弘法大師空海が修行道場を開いたことからはじまった、真言密教の聖地。
高野山内には、117の寺院、また全国には3600の高野山真言宗寺院があり、金剛峯寺はその総本山。
壮大な玄関をもつ建物は文久3年(1863)の再建。
主殿は東西三十間、南北三十五間の大建築で、大広間には狩野探幽の襖絵「松に群鶴」が、豊臣秀次自刃したという柳の間には狩野探斎による「雪柳白鷲」が描かれています。

所在地〒648-0294 和歌山県伊都郡高野町高野山132
TEL0736-56-2011
営業時間8時30分~17時
アクセス有田ICから約1時間10分
駐車場無料駐車場あり
ホームページhttps://www.koyasan.or.jp/

総本山金剛峯寺とは

総本山金剛峯寺という場合、金剛峯寺だけではなく高野山全体を指します。
通常、お寺というと一つの建物を指し、その周囲を境内と呼びますが、高野山は「一山境内地」と呼ばれ、高野山全体がお寺の境内地とされています。

「では、本堂はどこにあるのか?」という疑問が生じるかもしれません。
高野山の本堂は、大伽藍の中心に位置する「金堂」であり、高野山の主要な行事の多くがここで執り行われます。

山内に点在するお寺は、塔頭寺院として知られ、これらは高野山全体を親寺とする子院です。
これらの塔頭寺院は、弘法大師空海の徳に感化されて高野山に建てられ、現在では117ヶ寺が存在し、そのうち51ヶ寺が宿坊として参詣者に宿泊を提供しています。

高野山真言宗の総本山「金剛峯寺」

金剛峯寺は高野山真言宗3600か寺の総本山で、高野山内の117か寺の中心寺院でもある建物。
高野山真言宗管長である金剛峯寺座主の住まいでもあります。
檜皮葺の屋根が美しい主殿(しゅでん)や襖絵と広大な石庭が美しい別殿(べつでん)など、みどころ多彩。ぜひ堂内を巡ってお参りをするのがおすすめです。

金剛峯寺のお参りは、正門をくぐり、主殿の昇降口から堂内に上がり、
【大広間】→【新別殿】→【別殿】→【蟠龍庭】→【上段の間】→【奥書院】→【茶の間・囲炉裏の間】→【台所】を巡ります。

正門は延宝8年(1680)の再建で、金剛峯寺では最古の建物といわれています。
かつて皇族や高野山の重職のみが出入りを許された門で、一般の僧侶は今でも右脇の小さな潜り戸を通ります。

主殿は豊臣秀吉が亡き母の菩提を弔うために建立した青巌寺の建物。
風格ある檜皮葺の屋根や大小の玄関、屋根の上にある天水桶などがあります。
一般の昇降口は正面に向かって右手にあります。
主殿の大広間は重要な儀式や法会が行われる部屋。群鶴と松が描かれた襖絵は雲谷派の絵師によるものです。
大広間の奥にある持仏間(じぶつま)は弘法大師坐像がご本尊として祀られています。
普段は非公開ですが、2023年の5月14日(日)〜7月9日(日)には弘法大師の御誕生1250年を記念して、特別御開帳が予定されています。

別殿は昭和9年(1934)に建造された桃山様式の建物で、各部屋の襖絵には守屋多々志画伯による高野山草創の風景や四季の花鳥風月が描かれていてみごとです。

別殿から望むことができる蟠龍庭(ばんりゅうてい)は広さ2340㎡の広大な石庭。
白川砂と花崗岩で、雲海に浮かぶ雌雄の龍が奥殿を守る様子が表現されています。

別殿から主殿に戻ったら、台所に隣接する茶の間・囲炉裏の間へ。
千住博(せんじゅひろし)画伯の障屏画『瀧図』と『断崖図』が奉納されています。

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