熊野速玉大社・熊野本宮大社とともに熊野三山と呼ばれ、古来より多くの人々の信仰を集めた熊野那智大社は、那智山青岸渡寺とともに熊野信仰 の中心地として栄華を極め、今なお多くの参詣者が訪れています。463段の石段を登り、標高約500メートルに位置する社殿は6棟からなり、夫須美神(ふすみのかみ)を御主神としてそれぞれに神様をおまつりして います。夫須美神は伊弉冉尊(いざなみのみこと)ともいい万物の生成・育成を司るとされ、農林・水産・漁業の守護神、また縁結びの神様として崇められています。

所在地〒649-5301 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山1
TEL0735-55-0321
営業時間7時~16時30分
アクセス和歌山ICから約2時間40分
駐車場神社駐車場30台(神社防災道路通行料800円が必要です)
ホームページhttp://www.kumanonachitaisha.or.jp/

熊野那智大社は、田辺市本宮町にある熊野本宮大社、新宮市にある熊野速玉大社とともに熊野三山の一社であり全国約4,000社余ある熊野神社の御本社です。

那智の滝を神と崇める自然信仰が起源であり、滝の神様とともに熊野の神々も元は滝もとに祀られていましたが、仁徳天皇5年(317年)に現在の場所に社殿を創建し、遷されたとされています。
山の緑に6棟からなる朱塗りの社殿や礼殿が映え、神聖な雰囲気が漂います。
隣接する那智山青岸渡寺とともに熊野信仰の中心地とされ、現在も厚い信仰を集めています。

主祭神は、万物の生成、育成を司る「熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)」で「伊弉冉尊(いざなみのみこと)」とも言われ、その御神徳により諸々の願いを結んで頂ける「結宮(むすびのみや)」として崇められています。

境内には、神武天皇を大和(現在の奈良県)に導いた三本足の烏 「八咫烏(やたがらす)」が大任を終えて石になったといわれる「烏石」や樹齢約850年の大楠が茂っています。
大楠の根元には空洞があり、無病息災を願って「胎内くぐり」をする事ができます。

那智の扇祭り

例年7月14日に行われる「那智の扇祭り」は、は熊野那智大社の例祭で、国指定重要無形民俗文化財に指定されました。

熊野那智大社でお祀りしている熊野の神々はもともと現在の那智御瀧付近でお祀りされていました。
その神々を今から約1700前に那智山中腹にお遷ししたのが熊野那智大社の始まりとされています。

この祭典は熊野の神々が一年に一度もともとお祀りされていた御瀧本に里帰りをし、ご神威新たにする、という神事です。

午後2時に飛瀧神社の参道にて「御火行事」が行われます。
数百年の杉のなか昼なお暗い御瀧の参道に映える大松明の炎が注目され、通称で「那智の火祭」とも呼ばれています。

重さ50㎏以上もある大松明の炎が参道いっぱいに乱舞します。