高野山の中心であり、弘法大師空海が眠る聖地である奥之院は、一の橋から参拝を始めるのが正式です。この橋から御廟までの約2キロメートルの道には、樹齢千年の杉木立の中に、約20万基の諸大名の墓石や祈念碑、慰霊碑が並んでいます。
燈籠堂は、高野山の第二世真然大徳によって建てられ、治安3年(1023年)に藤原道長の手によってほぼ現在の大きさになったとされています。
多くの歴史的な人物や企業の供養塔やお墓が見られます。
奥之院ナイトツアーもあります。
所在地 | 〒648-0211 和歌山県伊都郡高野町高野山550 |
TEL | 0736‐56-2002 |
営業時間 | |
アクセス | 和歌山ICから約1時間20分 |
駐車場 | |
ホームページ | https://www.koyasan.or.jp/meguru/sights.html#okunoin |
奥之院 参拝
高野山奥之院の正式参拝は、一の橋からスタート。
一の橋は奥之院の入り口となる橋で、正式には大渡橋(おおばし)といいます。御廟までの道のりには3つの橋がありますが、高野山を流れる御殿川(おどがわ)にかかる一の橋は最も大きい橋です。
一の橋から奥之院まで約2キロメートルにわたって続く奥之院参道には、樹齢数百年の杉木立の中におよそ20万基の墓碑が並びます。墓碑には、徳川家や豊臣家、上杉謙信、織田信長、石田三成といった誰もが知るような歴史上の人物のものが多数。
また、奥之院参道沿いには墓碑以外にも、お地蔵さまや弘法大師が休憩したという腰かけ石、句碑や文学碑、奥の院前バス停からの参道には企業の特徴的な供養塔などがあり、じっくり見ながら歩くと楽しめます。
中の橋は、奥之院参道にある2番目の橋。一の橋と御廟橋の中間点にあることから中の橋と呼ばれています。正式名称を「手水橋(ちょうずばし)」と言い、平安時代には中の橋の下を流れる川で身を清めて罪やけがれを洗い流してから参拝していました。
中の橋の下を流れる川の名は「金の河」。「金」は死の隠語とされ、現世とあの世とを分ける三途の川を表しているそうです。
3つ目の橋で、弘法大師御廟へと向かう参道の最後の橋が御廟橋です。御廟橋を渡ると大師御廟への霊域に入ります。ここを越えるといよいよ聖域に足を踏み入れることになるため、橋の前で服装を正し、礼拝してから渡るのが参拝の作法です。清らかな気持ちで霊域に足を踏み入れましょう。
この橋は従来、木の橋でしたが、現在は原型通りの石橋に架け替えられています。
3つ目の橋・御廟橋を渡り、その先にあるのが弘法大師御廟の拝殿にあたる燈籠堂です。
高野山第二世真然大徳によって建立され、治安3年(1023年)に藤原道長によって、ほぼ現在に近い大きさになったそうです。堂内には消えずの火として、1000年以上の歴史がある、祈 親上人(きしんしょうにん)が自身のものと一緒に、育ての親の菩提を弔いたいと貧しいお照が大切な黒髪を切って献じた貧女の一燈・祈親燈(きしんとう)、白河上皇が献じた白河燈など、たくさんの願いが込められた燈籠が奉納されています。燈籠で埋め尽くされた光景は、息を飲む厳かさ。
堂内では先祖供養や納骨(分骨)の申し込みと読経、またお守りの授与や御祈祷の申し込みをしてもらうこともできます
高野山を開山した弘法大師が肉身をこの世にとどめ、今もなおわたしたちに救いの手を差し伸べていらっしゃるという信仰の続く弘法大師御廟。人によっては、みなぎる霊気を感じるかも。
日本でも有数のパワースポットとも言われていますから、日夜多くの参拝者が絶えない弘法大師信仰の聖地です。御廟橋より先は写真や動画の撮影が禁止されているので、カメラやスマホはカバンやポケットにしまい、厳かな気持ちで参拝しましょう。
頌徳殿は、高野山開創1100年の記念事業として建立された、高野山でも希少な大正時代の建築物です。
歴史的な人物や企業の供養塔
【歴史上の人物】
・豊臣秀吉
・徳川家康
・織田信長
・源頼朝
・武田信玄
・上杉謙信
・石田三成
・明智光秀
・伊達政宗
【企業の供養塔】
会社の創業者や従業員の冥福を祈るとともに、企業の歴史や功績を記念するものとなっています。
・パナソニック
・日立製作所
・東芝
・トヨタ自動車
・三菱グループ
・日本航空(JAL)
・全日本空輸(ANA)
・サントリー
・アサヒビール
・キリンビール
・ブリヂストン
【企業のユニークな供養塔】
それぞれの企業や製品の特徴をユニークに反映しており、高野山奥之院を訪れる人々にとって興味深い見どころとなっています。
・日清食品(チキンラーメンの供養塔)
・キューピー(マヨネーズの供養塔)
・富士フイルム(フィルムの供養塔)
・ヤクルト(ヤクルトのボトルの供養塔)
・グリコ(グリコキャラメルの供養塔)
・コカ・コーラ(ボトルの形の供養塔)
御朱印・お守り
奥之院御供所でいただけます。
奥之院に入る手前、御廟橋を渡る前にある水向地蔵が並んでいる近くにあります。
高野山奥之院でいただける御朱印は2種類。
通年でいただける「弘法大師」と、「甲子の日」(こうし・きのえね)のみ限定で授与される希少な「大黒天」です。甲子の日とは、大黒さまのご縁日で1年に6日しかないので貴重です。
一番古いお守りの形である身代(みがわり)お守りやお大師さまの御廟を守っていた檜皮で作られた共生守りをはじめ、学業や交通安全はもちろん、お守りの種類は豊富です。
奥之院ナイトツアーに参加しました
奥之院ナイトツアーの記事を書きましたのでご覧ください
https://wakayama-kanko.com/column/2891/
参考
高野山奥之院ナイトツアー【公式サイト】 https://www.night.koyasan-okunoin.com/
高野山観光協会 http://www.koya.org/tourism-koyasan3.html
心の癒し・お逮夜(たいや)ナイトウォーク
毎月20日 午後7時〜
弘法大師空海が奥之院に御入定されたのが旧暦の3月21日で毎月21日は「お大師さまの日(御縁日)」。
毎月20日夜、奥の院・表参道を提灯(ちょうちん)明かりで一の橋から参道を御廟まで参拝します。奥の院・御廟(ごびょう)で祈りを捧げます。
所要時間:約1時間30分
集合場所:一の橋表参道入口(高野山宿坊協会一の橋案内所前集合)
参加費:無料
堤灯の貸出し:100円※予約不要
参考
https://www.wakayama-kanko.or.jp/spots/ME0052/
https://www.koya.org/event.html/
ろうそくまつり(高野山万燈供養会) 毎年8月13日
高野山奥之院の参道は、世界遺産に登録されており、毎年「ろうそくまつり(高野山万燈供養絵)」が行われています。
この行事では、奥之院の表参道である一の橋から燈篭堂までの約2kmにわたって、両側にろうそくが立てられて火が灯されます。
この儀式は、お盆の時期に先祖の霊を迎え慰めるための重要な行事とされています。