神々が降臨した熊野信仰の発祥地。熊野速玉大社の摂社です。
権現山の中腹に鎮座し、熊野三山に祀られる熊野権現が初めて地上に降臨した伝承をもつ古社。
天ノ磐盾(あまのいわたて)という険しい崖の上にあり、熊野古道の一部である五百数十段の急峻な石段を登ったところにご神体のゴトビキ岩があります。そこから眺める市街地と熊野灘の遥々とした眺めは、新宮市随一のビュースポット。また毎年2月6日に行われる奇祭「御燈祭り」の舞台でもあります。

所在地〒647-0081 和歌山県新宮市神倉1丁目13−8
TEL0735-22-2533
営業時間
アクセス和歌山ICから約2時間45分
駐車場あり
ホームページhttps://kumanohayatama.jp/?page_id=18

神倉神社

熊野大神が熊野三山として祀られる以前に一番最初に降臨された聖地です。天ノ磐盾という峻崖の上にあり、熊野古道中の古道といわれる五百数十段の仰ぎ見るような自然石の石段を登りつめた所に御神体の「ゴトビキ岩」があります。

神倉神社の拝殿やゴトビキ岩に向かうには、石段を登る以外にも女坂というルートが用意されています。女坂は「比較的傾斜が緩やかな坂道」と体力に自信がない方におすすめされている場合もありますが、自然そのままの獣道ですので登るのに苦労することに変わりはありません。

熊野速玉大社は、まだ社殿がない原始信仰、自然信仰時代の神倉山から、初めて真新しい社殿を麓に建てて神々を祀ったことから、この神倉神社に対して「新宮社」と呼ばれています。

神倉神社の石段は急勾配なので、御年配の方は下の鳥居で参拝できます。
御神札や御朱印は、熊野速玉大社でのお受取りです

御燈祭 2月6日

お燈まつりの起源は、熊野年代記に「敏達天皇三年(西暦574年)正月二日も神倉山が光を放ち、
翌四年の正月六日夜、神倉火祭り始まる」とあるように、記録に残っているだけでも1400年以上も前の
飛鳥時代となります。

お燈祭りは熊野神の来臨を再現し、家々に神の火を戴くという神事で、古くは祭礼で分けられた火が届くまで、各家で灯明を挙げるのを禁じていたことから、新年における「火の更新」を意味する祭りとして旧暦の正月6日に行われておりました。
そのころは、男性は下山後直ちに家に向かい、真っ暗な闇の中で帰りを待つ女性に火を届けていました。女性はその神聖な火を家に灯し、家族に熊野神の来臨を告げ無病息災を祈ると同時に、祝いの膳を準備し家族で喜びを分かち合っていました。

その後、江戸時代に現在の祭礼のような形になり、現在は毎年2月6日に行われ、和歌山県の無形民俗文化財に指定されています。

「上り子」と呼ばれる参加者は、身を清めるために一週間前から精進潔斎をし続けなければいけない、精進潔斎としては、白飯、豆腐、はんぺん、しらす、かまぼこなど、白いものしか食べてはいけない、白いものだけ身に着ける、女性には触れないというしきたりになっています。

祭りの当日、上り子は白装束に腰から腹にかけて荒縄を巻き、祈願の言葉をしたためた松明を手にして熊野速玉大社、阿須賀神社、妙心寺を巡拝し、神倉神社の山上に向かいます。
期限の時刻の19時になったら、いったん山門が閉じられ、そのあとに介錯と呼ばれる祭典の執行と警護にあたる役目の人々が御神火を奉じて入ってきて、大松明に点火されたあとにその火を上り子たちは自分の松明に移します。
20時ごろに介錯が山門を開くと、上り子たちが「下り竜」と呼ばれる有様で一斉に神倉山の山頂から538段の急峻な石段を駆け下ります。

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