壇上伽藍は、弘法大師・空海が高野山を開山した際、真っ先に造営に取り組んだ場所で、奥之院とともに高野山の二大聖地の一つです。密教思想に基づく曼荼羅(まんだら)の世界観を具現化したものといわれ、高野山全体の総本堂である「金堂」や高野山のシンボルともいえる高さ48.5mの「根本大塔」など19もの諸堂が建ち並んでいます。

所在地〒648-0211 和歌山県伊都郡高野町高野山132 壇上伽藍
TEL073-422-7007
営業時間8時30分~17時
アクセス有田ICから約1時間10分
駐車場
ホームページhttps://www.koyasan.or.jp/meguru/sights.html#daito

高野山で最初に開かれた「壇上伽藍」

高野山を訪れたら、まず参拝したいのが壇上伽藍(だんじょうがらん)。弘法大師空海が高野山で最初に真言密教の根本道場を開いた重要な聖地。
開創当時に創建され、幾度もの火災に遭いながらも再建された根本大塔(こんぽんだいとう)や金堂(こんどう)で、数々の仏像が安置される内陣を拝観することができるのです。

壇上伽藍の中心地に立つ根本大塔は真言密教の世界観を立体的に表す重要な建物。内陣の中央に祀られるご本尊は胎蔵界(たいぞうかい)大日如来。周囲には金剛界(こんごうかい)の四仏が安置され、荘厳さが漂います。
16本の柱には、堂本印象画伯による十六大菩薩像が優美な姿で描かれていて、堂内をぐるりと巡って、ひとつひとつ異なる豊かな表情を拝観することができます。

金堂は高野山の重要な儀式が行われる総本堂。ご本尊の薬師如来像(阿閦如来/あしゅくにょらい)は秘仏で、左右に安置されている極彩色の6体の尊像に護られています。金剛界と胎蔵界の両界曼荼羅図にもぜひ注目を。

大塔の鐘は天文16年(1547)の改鋳当時、国内四番目の大きさだったことから「高野四郎」ともよばれます。直径2.2m、重量約6tあり、1日に5回、山内に時を知らせます。
不動堂は建久9年(1198)に創建された鎌倉時代の和様建築。明治41年(1908)に一心院谷から移築されたもので、平安時代の貴族の邸宅のような優美な姿が美しく、国宝に指定されています。

蛇腹路(じゃばらみち)は壇上伽藍から金剛峯寺方面へ向かう小道。高野山の地形を東西に横たわる龍の姿になぞらえて、このあたりがお腹にあたることからこの名があります。初夏は新緑やあじさいが、秋は紅葉の名所としても知られ、ライトアップも行われます。